ご挨拶が遅くなりましたが、昨年も格別のお引き立てを賜り、心より御礼申し上げます。本年も宜しくお願い致します。
さて、2025年は日本史上最初の女性総理大臣が誕生。高市政権が発足しました。株価は過去最高値に高騰し、合わせて金融緩和政策を提唱する事で、更なる円安が加速しています。高市首相の政策に対する日本国民の期待は高く、スピードと結果が求められています。
そんな最中、先日11月初旬、各地域の責任者が一同に集まり、会社の全体会議を行いました。
今年は雑貨の生産地として世界一を誇る義烏(イーウ)へ集合し、市場調査と合わせて、会議やセミナーを行いました。各地域の状況を聞き、藤川本人が現地へと足を運んで得た情報を全員と共有し組織の見識を高めました。
更に昨年は6年ぶりに中国国内のアイパック各拠点やその工場を視察したのですが、結論として価格が安い工場は忙しく、価格を下げずに品質を維持した工場はあまり忙しくないと言うのが現状です。日本からの注文は、品質より価格優先に変化していました。
そもそもコロナ後は、現地に出張で来られるお客様が激減。内陸に移動した工場まで足を運ばれる方は極めて少数です。
内陸の工場では一昔前の高い基準で品質管理ができている工場はまだ皆無です。単なる縫製加工場と言った場所しかなく、内陸の工場から現状の検品場まで商品を持ってきても良品がほとんど無く、一昔前の品質に戻っています。弊社はその現状に合わせて山東省の内陸に検品場を開設いたしました。青島市から車で7時間くらい内陸に入る場所(済寧市)になります。
中国経済は不動産バブル崩壊が加速して、失業率も20%も超えると一部の評論家の中では言われております。(政府発表とは乖離あり)
中国の経済低迷を感じる象徴としては、空港の訪れる人の減少です。
青島空港(場所を移動して拡大)や、上海浦東空港、虹橋空港、広州白雲空港の国際線の便数はかなり減っている上に、利用者がかなり少ないと言う事を目の当たりにしました。渋滞も減り、車の移動は非常にスムーズです。ホテルの朝食会場でも、以前は多く見かけた外国人はかなり減っています。
弊社のお取り引き先の工場の社長達(中国人)が口を揃えて言っている事は、「今は生きているだけで十分」それが本音のようです。
アメリカ向けのオーダーを請け負っている工場は、トランプ関税の影響を受け、ヨーロッパ向けがメインの工場は、オーダー数が激減しているとの事です。
しかし中国政府は中小企業向けの減税政策や海外向けの展示会補助金を積極的に出していて、日本や東南アジア向けの展示会出店は中国ブースばかりになっています。
その一方、ベトナムはGDP8.3%〜8.5%の伸び率で海外輸出は依然と好調で、外国企業直接投資が牽引をしています。アメリカ向けのオーダーは政府の素早い対応のおかげでトランプ関税を最小限で抑える事が出来ました。
またベトナム第一の経済都市ホーチミン市はさまざまな改革が行われています。市内では区の統合や、政府機関の統合が大きい改革です。今後ももっと改革が進むと会社経営にも影響が出てくる事が懸念される事です。実際外資系企業への要求が増えて来ています。
昨年もベトナムの全ての取引工場を訪問しました。現在の課題は日本の円安の問題と、ベトナムドンのドン安の進行です。(今年に入って3%以上下落)ドルベースで決済していると有利に働いていますが、日本のお客様に対して円安問題を解決する事はかなり困難です。
価格の安いオーダーは中国に発注が向かい、品質の高いオーダーは数量が減り、工場運営はかなり難しいと感じました。
日本向け以外の発注はかろうじて維持していますが、いつアメリカとの関税問題が復活するか未定の上、ヨーロッパ向けのオーダーも、戦争の影響を受ける可能性もあります。まだまだ不安定です。
総括になりますが、世界のカバン・バッグ業界は、未だ中国依存を脱却できない現状には変わりはありません。少し世界経済が回復したかと思いきや、日本の消費動向がアパレル関連に戻るのは、まだ少し先になりそうです。
中国もこれからはバブル崩壊後の日本を辿るような動きが始まり、少子高齢化問題や若者の失業問題。工場の工員の減少や高齢化による人材不足問題は、世界の工場で名を馳せた中国が抱える一番のリスクです。国民の負担する税金や保険関係は日本と同じで、どんどん国民費用負担が上昇していく事も予測されます。
中国経済低迷の影響は世界中に波及しています。中国へ投資してきた外国投資家は日本への投資へと舵を切り、実際経済を伴わない株価の高騰現象が起きています。中国から世界へ生産した物を輸出すると言うビジネスモデルで経済成長を成し遂げて来た中国は、沿岸部から内陸に工場をシフトする傍ら、アメリカと親交の深い東南アジアやインドへの工場移転が加速しております。外資系の企業の撤退や中国国内企業の外国への投資が増えて来ました。
ベトナムやタイバンコクの展示会も視察しましたが、東南アジアの消費意欲の高さに驚きました。日本や中国より低い所得水準にも関わらず、日本や中国より高い金額で販売されている物もたくさんあります。食品やファッションにお金を使う意欲がとても高い印象です。これからの経済成長が見込める地域は中国から東南アジアへのシフトがもう既に始まっております。日本で洗練されたノウハウはまだまだ東南アジア市場では通用するという期待感を得ることができました。
今期から藤川自身、日本からベトナムホーチミンに再度拠点を移して、東南アジアビジネスの再チャレンジをして行こうと考えています。生産国から消費国へと移行するベトナムの勢いを肌で感じながら、今あるアイパックの拠点や人材人脈を生かしつつ、お付き合いのあるお客様と何ができるかを模索し、積極的に展示会への参加や視察、市場調査を行って参ります。
世界情勢を見渡すと、日本は女性初の高市首相が、安倍元首相の路線を引き継ぐ外交を展開していますが、トランプ大統領との関係を構築しつつ、日米、日韓、日中、とのバランス外交ができるかがポイントになると思われます。台湾問題、北朝鮮問題、ロシア問題と課題は山積です。すぐに解決できる課題でもないので、現状維持が望ましい所ですが・・・
国内問題は減税や社会保険料問題が解決されれば、消費推進に多少はお金が回る事への期待をしたいところです。このまま円安が加速すれば減税効果もあまり意味はなくなり、物価高対策は道半ばとなる可能性も感じております。
実態経済に合わせた株価の変動や、過度の円安による国民への負担額増は、日本政府が単独で頑張ってもなかなか解決できない問題でもあるようなので、企業としては最悪の事態を想定しつつも、何が起きても持ちこたえられる体制に強化し、さらに新しいビジネスに着手しながら現状を打破して行く事が求められています。
弊社アイパックは、現在中国に8拠点(青島、莱州、日照、巨野(新規オープン)、義烏、広州獅嶺、広州白雲、安徽省六安市)ベトナム2拠点(ハイフォン、ホーチミン)の合計10拠点に加え、2019年はイタリアフィレンツェに事務所をオープンし、2021年6月に兵庫県豊岡市に検品場(豊岡支店)をオープンしました。
また2024年6月から東京浅草橋に事務所を開設いたしました。
東京事務所では青島からの中国人スタッフが常駐し、なかなか海外に出張に行けないお客様に対して日本でのフォローができる体制を構築いたしました。
豊岡支店では、弊社の中心業務である検品・検針(同時殺菌)、防菌剤や消臭剤や乾燥剤の販売に加えて、日本製のカバンに対してイタリア製や中国製の材料を販売開始。
イタリア支店では、新しいビジネスをヨーロッパで完結できるビジネスモデルの構築を構想中です。さらに、マダガスカルで生産された高級ラフィア素材のバッグ作りもすでにスタートしています。詳細は追ってお伝えいたします。
今年は丙午年。怒濤の勢いで世界が変化している最中、当社アイパックは怯むことなく、今年も果敢に、新たな領域へと挑戦し続け、飛躍することを誓います。
株式会社アイパック
代表取締役社長 藤川和也

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